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犬が咳をする・喉に何か詰まったような咳をするとき

犬の咳は「ガーガー」「カッカッ」という乾いた音で、最後にえずくことが多く、喉に何か詰まったように見えることがあります。ほかの犬と接したあとに急に始まる咳、小型犬が興奮したときや首輪が引っ張られたときの咳、高齢犬の夜の咳はよくあるパターンで、首を伸ばして「ブーブー」と鼻を鳴らすのは多くの場合逆くしゃみです。呼吸が苦しそう、歯ぐきが青白い・紫色、物が喉に詰まった、吐こうとしても何も出ずお腹が張っている、咳に血が混じる、倒れた、安静時の呼吸が速い、熱がある・ぐったりしている・食べないといった様子を伴う咳の場合は、すぐに動物病院へ行ってください。

一般的な健康情報であり、診察の代わりにはなりません。心配なときは動物病院に相談してください。

どのくらい急ぐべき?

上から順に見て、最初に当てはまる行が目安です。

すぐに動物病院へ

  • 呼吸が苦しそう、安静にしているのに口を開けて呼吸している、首を伸ばしてひじを外に張った姿勢でいる、または歯ぐきや舌が青紫・灰色・白っぽい
  • 窒息しているように見える:前足で口をかく、えずきながら息を吸えない、またはボール・ガム・小さなおもちゃが喉に詰まったかもしれない。落ち着いたように見えても同じ
  • 吐こうとしているのにほとんど・まったく何も出ない。特にお腹が張っている、落ち着きがない、よだれが多い
  • 咳と一緒に血や血の混じった痰が出る
  • 倒れた、失神した、または急にひどく弱った
  • 安静時や寝ているときの呼吸が速い・苦しそう、または心雑音があると言われている犬が咳をし始めた・呼吸が速くなった
  • 咳に加えて、ぐったりしている、食べない、熱がある、湿った咳をしている。特に子犬、高齢犬、持病のある犬
  • 火事の煙や、薬品・洗剤などのガスを吸い込んだあとに咳が出始めた。元気そうに見えても同じ

24時間以内に受診

  • 夜や安静時に咳をする、散歩で前より早く疲れる、または高齢の小型犬が咳をするようになった。食欲があっても同じ
  • ペットホテル、犬の保育園、ドッグラン、トリミングの数日後に急にガーガーという咳が出たが、食欲・元気・呼吸はいつも通り:今日中に動物病院に電話し、うつる可能性があることを来院前に伝える
  • 咳がひどくなっている、または10日ほどたってもよくならない

家で様子を見る

  • 興奮したとき、首輪が引っ張られたとき、食べたり飲んだりしたあと、暑い日に、乾いたガーガーという咳が何週間も繰り返すが、ほかは元気:記録をつけて通常の診察を予約する
  • じっと立ち止まり、首を伸ばして急に大きな音で「ブーブー」と鼻を鳴らす。数秒〜1分ほどで終わり、その前後はいつも通り(逆くしゃみのことが多い)
  • 水を勢いよく飲んだあとやリードを引っ張ったあとなどに1〜2回咳をしただけで、呼吸・食欲・元気はいつも通り

どの行に当てはまるか迷ったら

症状を入力すると、1分ほどで無料の緊急度チェックができます。

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考えられる主な原因

原因よく見られる様子受診の目安
ケンネルコフ(犬の感染性呼吸器病)ほかの犬と接してから数日〜2週間ほどで急にガーガーという咳が出る。咳の最後にえずき、吐いたように見える泡が出ることもある。多くは食欲も元気もある24時間以内
肺炎(呼吸器の感染症が悪化したもの)湿った咳、熱、ぐったりする、食べない、呼吸が速い・苦しそう。子犬、高齢犬、持病のある犬で起こりやすいすぐ受診
気管虚脱(気管がつぶれやすくなる状態)興奮、首輪の圧迫、食事や飲水のあと、暑い日、夜に出るガチョウの鳴き声のような乾いた咳。中年以降のトイ犬種・小型犬に多い24時間以内
慢性気管支炎咳が2か月以上続く。中年〜高齢の犬、特に小型犬に多い24時間以内
心臓病咳とともに疲れやすい、運動したがらない、安静時や睡眠中の呼吸が速い。高齢の小型犬に多いすぐ受診
逆くしゃみ鼻から勢いよく空気を吸い込みながら「ブーブー」と鳴らし、首を伸ばす。1分ほどで治まる様子見
たばこの煙・ほこり・強いにおいたばこの煙、ほこり、スプレー、強いにおいのそばで咳や鼻鳴らしが出る様子見
窒息・気道の異物前足で口をかく、えずく、息が苦しそう、歯ぐきが青紫色。ボール、ガム、小さなおもちゃで遊んでいるときに多いすぐ受診
胃拡張・胃捻転えずいているように見えるが何も出ない、お腹が張る、落ち着きがない、よだれ。胸の深い大型犬に多いすぐ受診

家でできること

  • 首輪ではなくハーネスで散歩し、首に掛けるタイプのリードは避けて、気管を圧迫しないようにします。太り気味の犬は体重が増えると咳が悪化しやすいため、安全な減量について動物病院に相談してください。
  • 安静にして、落ち着いた環境で過ごさせます。短くゆっくりしたリード付きの散歩はかまいませんが、咳が治まるまでは激しい運動、乱暴な遊び、興奮させることは避けてください。
  • ケンネルコフの可能性がある場合は、すっかり治るまで、そして咳が止まってから少なくとも2週間は、ほかの犬や共用の食器・おもちゃに近づけないようにし、来院前に動物病院へ電話してください。
  • 空気をきれいに保ちます。犬のそばでたばこを吸わず、強いスプレーや薬品のにおいも避けてください。ケンネルコフのような咳なら、加湿器を使ったり、湯気のこもった浴室で一緒に少し過ごしたりすると喉の刺激がやわらぐことがありますが、蒸し暑い空気で咳が増えるようならやめてください。
  • 落ち着いている日に何度か、寝ているときの呼吸数を数えて(15秒数えて4倍にする)ふだんの数を知っておき、咳をしている様子をスマートフォンで動画に撮っておきます。どちらも受診のときに役立ちます。

やってはいけないこと

  • 獣医師の指示がない限り、人の咳止めシロップ、風邪薬、そのほかの人の薬を与えないでください。胸に感染があるときは、咳を抑える薬が害になることもあります。
  • 意識のある犬が窒息しているときは、口の中に指を入れないでください。パニックになった犬にかまれることがあります。物がはっきり見えて、ピンセットで簡単に取り出せる場合だけ取り出し、取れた場合もすぐに動物病院へ向かってください。
  • 高齢の犬が夜に咳をする、疲れやすいといった場合に、ケンネルコフや気管の問題だと決めつけないでください。心臓病でも咳が出ることがあり、動物病院で確認してもらう必要があります。
  • 吐こうとしても何も出ず、お腹が張っているときは待たないでください。数時間で命にかかわることがあります。

動物病院で伝えること

  • いつから咳をしているか、どのくらいの頻度か、どんなときか:夜、安静時、運動中、興奮したとき、食事や飲水のあと、リードを引いたとき
  • 咳の音:乾いたガーガーという咳か湿った咳か、最後にえずいたり泡が出たりするか、血が混じるか(動画を見せる)
  • 最近ほかの犬と接したか:ペットホテル、犬の保育園、ドッグラン、トリミング、新しく迎えた犬など。ワクチンを打った時期
  • 寝ているときの呼吸数、元気、食欲、前と比べてどのくらい歩けるか
  • 心雑音やほかの病気を指摘されているか、最近の体重の変化、かじったり飲み込んだりした可能性のあるもの(ボール、ガム、おもちゃなど)

よくある質問

犬が喉に詰まったような咳をするときの対処法は?

最後にえずく乾いたガーガーという咳は、喉に何か詰まったように見えることがよくあります。ケンネルコフや小型犬の気管虚脱でよく見られ、首輪などで喉を軽く押されるだけでも咳が出ることがあります。鼻から空気を吸い込んで「ブーブー」と鳴らす逆くしゃみも、何かが引っかかったような音に聞こえます。家ではハーネスに替えて安静にさせ、動画を撮っておきましょう。息を吸えない、前足で口をかく、歯ぐきが青紫色といった本当の窒息のサインがあれば、すぐに動物病院へ行ってください。

犬が咳をしてえずく、白い泡を吐くのはなぜですか?

激しい咳のあとには、えずいたり吐きそうになったりすることがよくあります。ケンネルコフでは、吐いていなくても、吐いたように見える泡が出ることがあります。この咳をしていても、食欲・元気・呼吸がいつも通りなら、日中に動物病院に電話し、ほかの犬から離しておいてください。吐こうとしても何も出ずにお腹が張っている場合は別で、胃拡張・胃捻転のおそれがある緊急事態です。

逆くしゃみと咳はどう見分けますか?

逆くしゃみでは、鼻から勢いよく空気を吸い込みながら大きな音で「ブーブー」と鳴らし、多くはじっと立ったまま首を伸ばします。数秒〜1分ほどで終わり、その前後はいつも通りです。咳は空気を外に吐き出します。首をやさしくなでたり、なめるものや水を与えたりすると治まりやすくなることがあります。回数が増えた場合や、発作のないときも具合が悪そうな場合は動物病院で相談してください。

高齢の犬が夜に咳をするのはなぜですか?

高齢の犬が夜や安静時に咳をする原因には、心臓病、気管虚脱、慢性気管支炎などがあります。犬で最も多い心臓病は心臓の弁が傷んでいくもので、高齢の小型犬に多く、進むと咳、疲れやすさ、呼吸の苦しさが出ることがあります。寝ているときの呼吸数を数えてみましょう。米ミズーリ大学の循環器チームは、睡眠時の呼吸数は1分間に30〜35回未満が目安で、35回を超える状態が続く、または3日続けて20〜30%以上増えた場合は連絡するよう案内しています。呼吸が苦しそう、歯ぐきが青紫色、倒れたといった場合はすぐに受診してください。

ケンネルコフはどのくらい続きますか?ほかの犬にうつりますか?

咳はふつう、感染した犬と接してから5〜10日ほどで始まり、最初の5日ほどが最もひどいことが多いです。多くの犬は1〜3週間で回復します。症状が出る前からうつることがあるため、すっかり治るまではほかの犬に近づけないでください。10日ほどたってもよくならない、悪化している、ぐったりする、食べない、呼吸が速いといった場合は動物病院に連絡してください。

関連する症状

参考資料

  1. Tracheobronchitis (Bronchitis) in Dogs (Pet Owner Version), Merck Veterinary Manual
  2. Kennel Cough (Professional Version), Merck Veterinary Manual
  3. Clinical Signs of Respiratory Disease in Animals (Professional Version), Merck Veterinary Manual
  4. Tracheal Collapse in Dogs (Pet Owner Version), Merck Veterinary Manual
  5. Acquired Heart and Blood Vessel Disorders in Dogs (Pet Owner Version), Merck Veterinary Manual
  6. Gastric Dilation and Volvulus in Small Animals, Merck Veterinary Manual
  7. Tracheal Collapse in Dogs, VCA Animal Hospitals
  8. Reverse Sneeze in Dogs, VCA Animal Hospitals
  9. Congestive Heart Failure in Dogs, VCA Animal Hospitals
  10. Everything You Need to Know About Canine Respiratory Illness, VCA Animal Hospitals
  11. Canine Infectious Respiratory Disease Complex (Kennel Cough), American Veterinary Medical Association
  12. Canine Respiratory Disease Outbreaks, Cornell Richard P. Riney Canine Health Center
  13. At-Home Monitoring of Pets with Heart Disease, University of Missouri Veterinary Health Center
  14. First Aid for Choking, PDSA (UK veterinary charity)
  15. Kennel Cough in Dogs, American Kennel Club

最終確認日 2026年10月25日