犬がごはんを食べない・食欲がないとき
犬がごはんを食べない理由は、好き嫌い、ストレス、フードの変化から、吐き気、口の痛み、病気までさまざまです。成犬がフードを残してもおやつは食べ、元気・飲水・遊び方がいつも通りなら1日ほどは様子を見られることが多い一方、12時間以上まったく食べない場合や、老犬の食欲が落ちている場合は24時間以内に動物病院を受診してください。水も飲まない、吐く・下痢をしている、ぐったりしている・倒れた・けいれんした、歯ぐきが白っぽい、お腹が張っている、痛がる、中毒のおそれがあるものや異物を食べたかもしれない、子犬がごはんを抜いている場合はすぐに動物病院へ行ってください。
一般的な健康情報であり、診察の代わりにはなりません。心配なときは動物病院に相談してください。
どのくらい急ぐべき?
上から順に見て、最初に当てはまる行が目安です。
すぐに動物病院へ
- 水も飲まない、水を飲んでも吐いてしまう、または脱水しているように見える
- 吐いている、下痢をしている、吐いたものやうんちに血が混じっている、またはうんちが黒っぽいタール状
- ひどくぐったりしている、ふらつく、震えている、ぼんやりしている、倒れた、けいれんを起こした、または歯ぐきが白っぽい
- 吐こうとしているのにほとんど・まったく何も出ない。特にお腹が張っている、落ち着きがない、よだれが多い
- 中毒のおそれがあるもの(チョコレート、キシリトール、ぶどう・レーズンなど)や、おもちゃ・靴下・ひも・骨などを飲み込んだかもしれない。今は元気そうでも同じ
- 痛がっている様子がある:お腹を触ると鳴く・嫌がる、背中を丸めている、食べるときに痛そうにする
- 生後6か月未満の子犬がごはんを1回でも抜いた、または食べる量が大きく減った(特に小型犬・超小型犬の子犬)。糖尿病の犬が1回でもごはんを食べなかった。または老犬が食べたそうなのに食べられない、やわらかいものしか食べない
24時間以内に受診
- 元気そうに見えても、12時間以上まったく何も食べていない
- ごはんを食べず、いつもよりずっと元気がない:よく寝ている、ずっと横になっている、遊ぼうとしない。ただし意識ははっきりしていて水は飲めている
- 食べたそうにするのに食べない、口からフードを落とす、やわらかいものしか食べない、口を前足でこする、よだれが増えた、口がにおう
- 老犬の食べる量がはっきり減った、またはごはんを抜くようになった。水は飲んでいても同じ
- おやつや好物も食べない、2日以上食べる量が減っている、体重が減っている、または水を飲む量やおしっこが増えた
家で様子を見る
- 成犬がいつものフードを残すが、おやつや人の食べ物は喜んで食べ、元気・飲水・遊び方・うんちはいつも通り。様子を見ながら、12〜24時間たってもふだん通り食べないときは動物病院に相談する
- 成犬が最近の変化(フードの変更、引っ越し、来客、家族の留守、暑さ)のあとに食べる量が減ったが、ほかはいつも通り。様子を見ながら、12〜24時間たっても食欲が戻らないときは動物病院に相談する
どの行に当てはまるか迷ったら
症状を入力すると、1分ほどで無料の緊急度チェックができます。
症状をチェックする考えられる主な原因
| 原因 | よく見られる様子 | 受診の目安 |
|---|---|---|
| 好き嫌い・わがまま食い | フードは残すが、おやつや人の食べ物は食べる。元気・体重・うんちは正常 | 様子見 |
| ストレス・生活リズムの変化 | 引っ越し、新しいペット、同居動物との別れ、家族の留守のあとに食べる量が減る | 様子見 |
| フードの問題 | フードが古い・酸化している、原材料の変更、好みに合わない、急な切り替え、暑さ | 様子見 |
| 口や歯の痛み | 食べたいのにうまく食べられない:フードを落とす、やわらかいものを好む、よだれ、口臭、口を前足でこする | 24時間以内 |
| 吐き気・胃腸の不調 | 食べないのと同時に、吐く、下痢、お腹の痛みがある | 24時間以内 |
| 病気(腎臓・肝臓・心臓の病気、糖尿病、感染症、がんなど) | 数日かけて食べる量が減る、元気がない、体重が減る、水を飲む量やおしっこの変化 | 24時間以内 |
| 薬の副作用 | 新しい薬を飲み始めてから食欲が落ちた。動物病院に伝える | 24時間以内 |
| 子犬の低血糖 | 食べない小型犬・超小型犬の子犬が、ぐったりする、震える、倒れる、けいれんを起こす | すぐ受診 |
| 異物の誤飲 | 食べないうえに、吐く、元気がない、お腹を痛がる。おもちゃ・靴下・ひもが見当たらないことも | すぐ受診 |
| 中毒を起こす食べ物や物質 | チョコレート、キシリトール、ぶどう・レーズン、玉ねぎなどを口にしたあと。その後吐く、ふらつく、けいれんを起こすこともある | すぐ受診 |
| 胃拡張・胃捻転 | 吐こうとしても何も出ない、お腹が張る、落ち着きがない、よだれ。胸の深い大型犬に多い | すぐ受診 |
家でできること
- 新鮮な水はいつでも飲めるようにしておき、飲んでいるかどうかを見ておきます。
- 成犬がほかは元気で好き嫌いだけのようなら、ごはんの時間を決め、器は15〜20分たったら片づけて次のごはんまで出さないようにし、そのあいだのおやつや人の食べ物はやめます。
- ごはんを食べやすくするには、人肌くらいに温める、ドライフードをぬるま湯でふやかす、ウェットフードを少し試すといった方法があります。手から与えると食べる犬もいます。電子レンジで温めるときは、よく混ぜて熱いところが残らないようにしてください。
- フードのにおいと期限を確認し、古くなっていたら新しいものに替えます。フードを変えるときは、数日かけて少しずつ切り替えてください。
- ほかにもペットがいる場合は、別々に食べさせて、だれがどれだけ食べたか分かるようにします。
- 最後にふつうに食べた時間、食べた量と飲んだ量、ほかの変化をメモしておくと、受診のときに役立ちます。
やってはいけないこと
- 獣医師の指示がない限り、人の薬、食欲を増やす薬やサプリメントを与えないでください。
- 体調が悪そうな犬に、民間療法や人の食べ物で食べさせようとしないでください。玉ねぎ、にんにく、ぶどう、チョコレートなど、犬にとって有害な食べ物があります。先に動物病院に相談してください。
- 動物病院でやり方を教わっていない限り、無理に口にごはんや水を入れないでください。
- 食べないたびにおやつを足したり、フードを次々に替えたりしないでください。好き嫌いが強くなることがあり、急なフードの変更はお腹をこわす原因になります。
- 何日も様子を見ないでください。子犬、糖尿病の犬、有害なものを食べたかもしれない犬はすぐに動物病院へ連れて行ってください。
動物病院で伝えること
- 最後にふつうに食べたのはいつか、その後に何をどれだけ食べたか(おやつも含めて)
- 水を飲んでいるか、飲む量・おしっこ・うんちに変化があるか
- ほかの様子:吐く、下痢、元気、せき、体重の変化、よだれ、かみにくそうにしていないか
- 食べた可能性のあるもの:ゴミ、おもちゃ、ひも、骨、人の食べ物、薬、植物
- 最近の変化(フードの変更、引っ越し、新しい薬など)と、糖尿病などの持病
よくある質問
犬がご飯を食べないのに、おやつは食べるのはなぜですか?
自分のフードは食べないのに、おやつや人の食べ物は喜んで食べる場合は、好き嫌いのことがよくあります。食事の合間のおやつでおなかがいっぱいになっていることもあります。成犬がほかは元気で、水も飲み、うんちも正常なら、ごはんの時間を決め、15〜20分で器を片づけ、合間のおやつをやめてみてください。食べたそうなのに硬いフードを避ける場合は口の痛みのこともあり、おやつまで食べないのは注意が必要なサインです。12〜24時間たっても食欲が戻らなければ動物病院に相談してください。
犬がご飯を食べないとき、何時間・何日まで様子を見ていいですか?
成犬が12時間以上まったく食べないときは、元気そうでも動物病院に連絡し、24時間以内に診てもらってください。子犬がごはんを抜いた場合や、糖尿病の犬が1回でも食べなかった場合はすぐに受診してください。年齢にかかわらず、水を飲まない、吐いている、ぐったりしている・痛がる、有害なものを食べたかもしれないときはすぐに動物病院へ。何日もつかを試すように待つのはやめましょう。
ご飯を食べず、寝てばかりいます。どうすればいいですか?
食欲がないうえに元気もない場合は、多くは体の不調が原因なので、24時間以内に動物病院を受診してください。ひどくぐったりしている、ふらつく・倒れる、歯ぐきが白っぽい、水を飲まない、吐いている、痛がっている場合はすぐに受診が必要です。それまでは水をそばに置き、最後に食べた時間と飲んだ時間をメモしておきましょう。
老犬がご飯を食べないけれど、水は飲みます。大丈夫ですか?
老犬の食べる量が減ったりごはんを抜いたりするときは、水を飲んでいても24時間以内に動物病院を受診してください。原因のひとつは口や歯の痛みです。歯周病のうち進行した歯周炎はふつう4〜6歳ごろから始まり、多くの犬は痛みを隠すので、フードを落とす、よだれ、口臭がないか見てください。腎臓・肝臓・心臓の病気など、ほかの病気でも食欲は落ちます。食べたそうなのに食べられない、やわらかいものしか食べない、水も飲まなくなった、ひどくぐったりしている場合はすぐに動物病院へ行ってください。
ご飯を食べない犬に家でできることはありますか?
家での工夫は、食べない原因を調べることの代わりにはなりません。食欲を増やす薬などは、動物病院で処方された場合だけ使ってください。家でできるのは、新鮮な水を用意する、いつものフードを決まった時間に出す、少し温めたりぬるま湯でふやかしたりする、手から与えてみる、といったことです。玉ねぎ、にんにく、ぶどう、チョコレートなど犬に有害な食べ物もあるため、人の食べ物は先に動物病院に相談してから与えてください。12時間たっても何も食べない、または注意が必要なサインがあるときは受診してください。
関連する症状
参考資料
- Anorexia in Dogs, VCA Animal Hospitals
- Urgent Care for Loss of Appetite, VCA Animal Hospitals
- Testing for Decreased Appetite with Listlessness, VCA Animal Hospitals
- Caring for Your Sick Dog, VCA Animal Hospitals
- Testing for Low Blood Sugar, VCA Animal Hospitals
- Vomiting in Dogs, VCA Animal Hospitals
- Disorders of the Mouth in Dogs (Pet Owner Version), Merck Veterinary Manual
- Dental Disorders of Dogs (Pet Owner Version), Merck Veterinary Manual
- Disorders of the Stomach and Intestines in Dogs (Pet Owner Version), Merck Veterinary Manual
- Gastric Dilation and Volvulus in Small Animals, Merck Veterinary Manual
- Picky Eaters, NC State Veterinary Hospital, Clinical Nutrition Service
- Recognizing a Pet Emergency, Texas A&M College of Veterinary Medicine & Biomedical Sciences, 2019
- Guide to Pet Emergencies, UC Davis School of Veterinary Medicine
- Why Is My Dog Not Eating? Common Causes of Loss of Appetite in Dogs, American Kennel Club
- Why Is My Dog a Picky Eater?, American Kennel Club
- People Foods to Avoid Feeding Your Pets, ASPCA Animal Poison Control
最終確認日 2026年10月25日